安位川(読み)あにがわ

日本歴史地名大系 「安位川」の解説

安位川
あにがわ

葛城山の東支峰天神てんじん山の竜王社(葛城天神社摂社)前の小沼に発源し、櫛羅くじら(不動滝)となり、不動ふどう寺南から大字小林こばやしもと町を経て葛城川に注ぐ。一にあに川とも書く。川の名は戒那山安位あんい(→安位寺跡の寺名にちなむ。葛城山の急斜面を流下するため土砂を押流し、各地に崩地がみられ、「大和志」土産の項にも「白砂」とある。

流域の村々は、当川の急激な出水と、反面絶対量の水不足のため、しばしば旱魃に悩まされた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報