宗信法印墓(読み)そうしんほういんのはか

日本歴史地名大系 「宗信法印墓」の解説

宗信法印墓
そうしんほういんのはか

[現在地名]吉野町大字吉野山小字千手院

蔵王ざおう堂から約一・五キロ、大門だいもん山の頂上にある。三基の吉水よしみず院関係石塔中の中央五輪塔が宗信(真遍)墓碑。宗信は吉水院の住僧で元弘(一三三一―三四)、建武(一三三四―三八)、延元(一三三六―四〇)を通じて吉野衆徒の旗頭であり、金峯山きんぶせん寺執行であった。建武元年二月の坊領証文紛失状(吉水神社文書)には真遍とあり、「太平記」には吉水宗信法印とある。元弘三年大塔宮を吉野に迎えて吉野城を守備し、延元元年後醍醐天皇を吉野山に迎え、天皇死去の節は諸臣を励まして士気を鼓舞するなど吉野朝のために尽した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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