宗像氏盛(読み)むなかた・うじもり

朝日日本歴史人物事典 「宗像氏盛」の解説

宗像氏盛

生年生没年不詳
鎌倉後期の筑前宗像神社大宮司(在任1309~12)。父長氏。北条氏支配危機を感じた長氏が定めた一族支配の内規大札をもとに,正和2(1313)年1月,社領支配のための基本法規である「宗像氏事書」を発布。内談(有力者たちの合議体)の存在や鎧・武器・馬・海・山の支配など,鎌倉後期の武家法として貴重。<参考文献>石井進『日本中世国家史の研究』,『中世政治社会思想』上(日本思想大系21巻)

(正木喜三郎)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「宗像氏盛」の解説

宗像氏盛 むなかた-うじもり

?-? 鎌倉時代武将,神職
筑前(ちくぜん)(福岡県)宗像神社の大宮司(だいぐうじ)。宗像長氏の子。子の松法師(宗像氏範(うじのり))に所領をゆずったのを機に,正和(しょうわ)2年(1313)氏族の内規「宗像氏事書」を制定した。当時の領主支配の形態をしめす史料として貴重。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宗像氏盛の言及

【宗像氏事書】より

…宗像大社前大宮司宗像氏盛によって,1313年(正和2)正月9日に制定された宗像神社領支配のための基本的法規。全文13ヵ条より成る。…

※「宗像氏盛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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