官物率法(読み)かんもつりっぽう

改訂新版 世界大百科事典 「官物率法」の意味・わかりやすい解説

官物率法 (かんもつりっぽう)

10世紀初頭に律令税制体系が改められて,田地賦課中心の官物臨時雑役との2本建ての税制体系ができた。官物は,はじめは租を含む田率賦課物の集合体の名称であり,その反別賦課率は,988年(永延2)の〈尾張国郡司百姓等解文〉第3条,第5条にみられるように,国守によって多少変動できるものであった。このことは,国守が年の豊凶に応じて最大限の収取をなしうる手段となった。しかし1040年代に税制の変更が行われ,同じく官物といってもその内容は租などの集合体たる性格を捨て,同時に各国ごとに官物の反当賦課率が定められることになった。これを官物率法という。この後は国守は反当賦課率を変動することができず,新任国守はその国で定まっている官物率法に従って収取しなければならなくなった。官物率法は,公田別符,院領荘園出作公田などで異なり,国で官物率法の改訂をするには中央政府に申請して宣旨が下された。
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