室生寺金堂中尊像

山川 日本史小辞典 改訂新版 「室生寺金堂中尊像」の解説

室生寺 金堂中尊像
むろうじこんどうちゅうそんぞう

金堂に並ぶ5体の立像の中尊。釈迦如来像とされているが,古文献などから薬師如来像として造られたものとみられる。榧(かや)材の一木造,彩色仕上げ。衣文の漣波式(れんぱしき)(衣文の小波が2条ずつあるもの)ともよぶ細かい彫法に特色があり,制作時期は9世紀後半から末頃と推定される。光背(こうはい)は板の表面に彩色で文様と化仏(けぶつ)を表したいわゆる板光背で,古さと出来映えの点で代表的な遺品である。像高234.8cm。国宝

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android