宮衛令(読み)くえいりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮衛令」の意味・わかりやすい解説

宮衛令
くえいりょう

中国・日本の令の篇目(へんもく)。日本古代の大宝(たいほう)令、養老(ようろう)令には唐宮衛令、唐監門式などに基づく宮衛令が存する。養老令の第16篇で28条。衛府(えふ)による、宮城諸門の人・物資の出入の管理、警衛開閉、宮城内の庫蔵の警衛、天皇行幸の警衛、京内の夜間警衛、元日や外国使節宴会辞見などの際の儀仗(ぎじょう)などが規定されている。また衛禁(えごん)律には、宮城の禁衛に関する犯罪・刑罰が規定されている。

[石上英一]

『井上光貞他編『律令』(1976・岩波書店)』『仁井田陞著『唐令拾遺』(1933・東京大学出版会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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