宮野恋路村(読み)みやのこいじむら

日本歴史地名大系 「宮野恋路村」の解説

宮野恋路村
みやのこいじむら

[現在地名]山口市大字宮野下みやのしもの一部

宮野庄(宮野村)を分割してできた村の一つ。村の東南は標高二五〇メートルほどの山で深野ふかの御堀みほりなどの村に続き、西北椹野ふしの(天神川)を境に宮野桜畠みやのさくらばたけ村に接する。山口宰判所属。

建久六年(一一九五)の周防宮野荘立券文(上司家文書)に「越道里」とあり、また示四本在所のうちに「一本辰巳角字越道山峯」とみえるのが地名の初見である。宮野の地から御堀村の氷上ひかみへ通じる山越の地にあたっていたための名で、越路と書くべきを、のちに恋路の文字をあてたものと思われる。

独立した一村としての高付は「注進案」以後であるが、それ以前の「地下上申」でも宮野村のうちに宮野村四ヵ村が別々に記され、それによると恋路村は総高一千九八六石余、うち田方が一〇三町余で一千七五七石余、家数一七八、人口五四三人。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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