家山郷
いえやまごう
現家山辺りに所在した中世の郷。三光寺が所蔵する永和二年(一三七六)閏七月四日書写の大般若経巻一奥書に「遠江国山香庄東手家山郷」とある。この大般若経六〇〇巻は永和二年閏七月から翌三年一〇月にかけて書写され、筆者は家山郷の聖福寺や八幡宮、瑞泉寺(現神奈川県鎌倉市)の住僧らで、旦那・願主として大和田の宋円・理教・源信・法性・行泰(栗下右馬尉)・道義・光国(左近尉)・吉行(源大夫)・藤原盛安(次郎大夫)・藤原光安・源安家・藤原光義、奴栗の謡泉・法祥、寺沢の浄妙、上長尾の助大夫藤原先重らがみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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