上長尾村(読み)かみながおむら

日本歴史地名大系 「上長尾村」の解説

上長尾村
かみながおむら

[現在地名]中川根町上長尾

大井川中流右岸に位置し、川根長尾かわねながお川・中津なかつ川が大井川に合流する段丘上にある。遠江国榛原郡のうち。永和三年(一三七七)三月二四日書写の大般若経巻四二〇の奥書(三光寺蔵)によれば同巻は「上長尾住人助大夫藤原先重」が旦那となっている。明徳四年(一三九三)一二月一日、遠江守護今川仲秋は天野光政の申請に任せ山香やまか庄内「上長尾」を返付した(「今川仲秋書下」富田氏所蔵文書)。明応七年(一四九八)七月二八日今川氏親は「榛原はいはら郡」の上長尾村を藁科中務丞に宛行っているが(「今川氏親判物写」諸事控覚帳)、同文書は検討の余地がある。天文一七年(一五四八)八月の懸仏銘写(「甲斐国社記寺記」柳沢村天神宮蔵)に「榛原郡山口荘上長屋村梅嶋里奉納牛頭天王」とある上長屋村は上長尾村の誤りと考えられ上長尾の小字に梅島うめじまが残る。


上長尾村
かみながおむら

[現在地名]南区西長住にしながずみ一―三丁目・長住ながずみ一―七丁目・長丘ながおか三丁目・同五丁目、城南じようなん樋井川ひいかわ一―七丁目・宝台団地たからだいだんち

那珂なか野間のま村の西、樋井川右岸にある。早良さわら郡に属する。北は下長尾村、西はつつみ(現城南区)中世には下長尾村と一括されて長尾郷を構成したとみられる。小早川時代の指出前之帳によると、上長尾村は田三六町二反余(分米四〇五石余)・畠五町三反余(分大豆三九石余)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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