家連合(読み)いえれんごう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「家連合」の意味・わかりやすい解説

家連合
いえれんごう

有賀喜左衛門により構成された概念で,あらゆる人間的,文化的なものは社会関係として社会学的に把握することが可能であり,家はきわめて小さな生活集団であるために,その生存をまっとうするためには他の家との生活関係をもたなければならないとし,この集合体を家連合と呼んだ。ここでは,家は生活連関として存在しているから通例集落をなしている。したがって正確には集落的家連合という。このように,家連合概念は,社会関係の構造的把握を試みる分析概念となり,都市,村落分析に使われる。有賀は日本の家連合において2つの類型を設定し,同族的家連合,組的家連合に分けた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android