宿入(読み)やどいり

精選版 日本国語大辞典 「宿入」の意味・読み・例文・類語

やど‐いり【宿入】

〘名〙
① 自分の家を持って身を落ちつけること。世帯をもつこと。やどばいり。
※俳諧・大坂檀林桜千句(1678)第七「たち出る旅路の秋にきれ小判〈益友駿河といふも宿入の月〈柴舟〉」
奉公人休暇をもらって、親もとや請人のところに帰ること。やぶいり。《季・新年》
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一〇年(1760)礼二「宿入(やトいリ)をなま物知にしてかへし」

しゅく‐いり【宿入】

〘名〙 宿場または宿駅にはいって来ること。また、そのはいって来る時。大名行列の時は、奴(やっこ)は槍を振り立て、行列をそろえて威勢を作った。
浮世草子好色一代男(1682)五「其時は小室ぶしの最中、宿入(シュクイリ)にうたひて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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