請人(読み)うけにん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「請人」の解説

請人
うけにん

鎌倉室町時代荘園において,地頭,荘官らが一定額の年貢納入を荘園領主に対して請負う場合 (→請所 ) ,請負う側のものを請人といった。また,中世近世における保証人を請人と称した。中世における請人は,債務者の逃亡,死亡の場合に弁償義務を負い,債務者の債務不履行の場合にも,請人に弁償させるためには保証文書にそのを記載する必要があった。近世における請人は,人請,地請,店請,金請などの場合が主であったが,金請の場合中世とは異なり,債務者の債務不履行の場合当然に弁償の義務を負い,債務者の死失 (死亡) の際に請人に弁償させるためには債務証書にその旨を記載する必要があった。しかし,宝永1 (1704) 年以降,死失文言の有無にかかわらず,債務者死失のときも請人が弁償すべきものとされた。

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旺文社日本史事典 三訂版「請人」の解説

請人
うけにん

①今日の保証人にあたる
②荘園の本家・領家に一定の年貢納入を請け負い,代わりに下地支配の全権を委任された人
個人的な債務関係の弁済保証人(「建武以来追加」にみえる),江戸時代の奉公人・店借 (たながり) 人などの身元保証人などをいう。
請所と呼ぶこともある。

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世界大百科事典 第2版「請人」の解説

うけにん【請人】

中世・近世における種々の契約の保証人。古代の保証人は,律令に債務者の逃亡に際して代償責任を負う〈保人〉の規定があったが,《令義解》では債務者の死亡も含むものと拡大解釈している。また《正倉院文書》の中にみられる貸借文書には,一般的に債務者が債務不履行の場合に代償責任を負う保証人として〈償人〉がみられる。このほか売買貸借の取引の周旋媒介を業とする口入人(くにゆうにん)が,保人・償人と同様の代償責任を負う場合もあった。

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世界大百科事典内の請人の言及

【証人】より

…しかし1704年(宝永1)の評定所一座の取決め以後,証人は死失文言の有無にかかわらず,債務者がその債務を弁済しない場合はもちろん,その死亡失踪の場合にも責任を負うべきものとされ,両系統の保証人が一本化した。なお証人の語は江戸の奉行所で用いられ,京都,大坂の町奉行所ではこれを請人と称し,証人は原則として単なる証明人とみなされた。しかし大坂の請人は江戸の証人と若干異なる面もあったようである。…

※「請人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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