大学事典 「導入教育」の解説
導入教育
どうにゅうきょういく
大学への入学に際し,大学教育への移行を円滑にするために,大学において求められる学習スキルや態度形成等を図る教育プログラムを指す。しばしば初年次教育と同義で理解されることがあるが,導入教育は中等教育課程において未履修であったり,修得された学力が不足している場合に提供されるリメディアル教育(補習教育)を含むのに対して,初年次教育は学士課程の一環として,大学教育への移行と適応を促す教育プログラムとされ,リメディアル教育を含まないとされる。大学進学率の向上による大学教育のマス化の進行とともに,多くの大学で導入教育や初年次教育プログラムが取り入れられ,その教授法やプログラム開発が進められて,現在においては学士課程教育における標準的な構成要素になっているといえる。
著者: 川島啓二
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報