小倉藩人畜改帳(読み)こくらはんじんちくあらためちよう

日本歴史地名大系 「小倉藩人畜改帳」の解説

小倉藩人畜改帳(元和八年人畜改帳)
こくらはんじんちくあらためちよう

一二冊

原本 永青文庫

成立 元和八年

解説 名称は仮題小倉藩は藩領内の村ごとに軒数・人数(諸職の内訳も記される)・牛馬数などをまとめた人畜改帳をたびたび作成したが、そのうちの元和八年の帳簿豊前国并豊後国国東郡・速水郡人畜改帳総目録一冊、豊前国の規矩郡・田川郡・京都郡・仲津郡築城郡・上毛郡・宇佐郡の各一冊、上毛郡求菩提山一冊、下毛郡三冊からなる。人畜改の主目的は本百姓役儀の負担者把握で、人数における女性や低年齢者層の数字は正確さを欠く。ほかに慶長年間のものが豊後国速水郡の一部地域に残るほか、記録類のなかにも散見する。

活字本 大日本近世史料「小倉藩人畜改帳」二―三

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の小倉藩人畜改帳の言及

【家数人馬改帳】より

…家数人馬改めが検地と同時に行われることも多く,天正期から慶長期にかけて,近江国天正検地帳,伊勢国・紀伊国文禄・慶長検地帳,肥後国慶長13年検地帳など検地帳の末尾に見られる。また単独に行われた家数人馬改帳として,豊後国,肥後国での細川氏による人畜改帳(《小倉藩人畜改帳》《肥後藩人畜改帳》(以上《大日本近世史料》所収),《芦北郡人畜改帳》)が知られる。細川忠興は1601年(慶長6)豊後に入国すると直ちに速見郡由布院で人畜改めを行ったが,その後09年,11年豊後の人畜改めを行い,忠利は襲封の22年(元和8)領国全域の人畜改めを行ったが,32年(寛永9)12月肥後に入国すると翌年直ちに全領の人畜改帳を作成させ,家数人馬数の把握を行った。…

※「小倉藩人畜改帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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