小田神社(読み)おだじんじや

日本歴史地名大系 「小田神社」の解説

小田神社
おだじんじや

[現在地名]高野口町小田

紀ノ川近くの台地上に鎮座祭神物部武彦もののべのたけひこ命ほか六神。旧村社。「延喜式」神名帳にみえる伊都いと郡「小田神社」に比定される。「続風土記」は「上古は大社にして朝野共に尊敬深かりけんに、数度の兵乱を経て社地衰廃し祠も廃絶せしを、南龍公(徳川頼宣)歎かせ給ひて、境内に石の宝殿を建させ給ひ、小田神社の字を刻ましめ給ふ、森の広さも古は境内方四町もありし由なれとも、今は周二町許なり、此辺田地の字に神田といふもあれは古は神領も多かりしなるへし、小田は地名にして祭神詳ならす」と記し、さらに小田神社の名を考証、「小田の名は姓にして小田ノ連此の地に居り、其祖物部建彦連公を祭りしより小田社といふか」としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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