高野口町(読み)こうやぐちちよう

日本歴史地名大系 「高野口町」の解説

高野口町
こうやぐちちよう

面積:二〇・〇八平方キロ

紀ノ川中流域右岸の和泉山脈の南斜面に位置し、北は大阪府、東は橋本市、西はかつらぎ町、南は紀ノ川を挟んで九度山くどやま町。九度山町北西部に飛地がある。町の南部を紀ノ川に沿うように国道二四号、国鉄和歌山線が東西に通る。霊場高野山への登山口として高野山有料道路への道が出ている。農林業が主産業だが、併せて織物業が盛んである。この織物業は江戸時代奨励された綿織物が発展したもので、明治初期に九重くじゆう出身の前田安助が織り方・柄などに改良を加え、当地はこの地方の織物の一大中心地となった。しかし明治末期には和歌山市を中心とする綿ネル生産技術の発展にたち遅れ、当地の綿ネル業はモール織を主とする再織に転換した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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