小隈村
おぐまむら
[現在地名]甘木市小隈
中寒水村の南東、佐田川下流右岸の平野に位置する。下座郡に属し、西は同川を隔てて金丸村、西は筑後国御原郡稲数村(現大刀洗町)、南は白鳥村。江戸時代を通じて福岡藩領。明徳三年(一三九二)一二月一八日の筑前下座郡内除名分目録(阿蘇家文書/南北朝遺文(九州編)六)に「小隈尻堂免」とみえ、当地には阿蘇社(現熊本県一の宮町)大宮司阿蘇氏の被官と思われる山内氏の知行分四町二反があった。天正一五年(一五八七)四月二日、薩摩の島津攻めに向かう豊臣秀吉は岩石城(現添田町)から四里離れた当地に至り、中一日逗留し、そこで秋月城を明渡した秋月種実・種長父子と対面している(九州御動座記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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