尽り(読み)スガリ

デジタル大辞泉 「尽り」の意味・読み・例文・類語

すがり【尽り/末枯り】

盛りを過ぎて衰えかかること。また、そのもの。すがれ。
大坂に勤めし藤屋の太夫葛城が―といふ」〈浮・好色盛衰記〉
香のたき残り。すがれ。
「いつき捨ての―までも、聞き伝へし初音これなるべし」〈浮・一代女・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「尽り」の意味・読み・例文・類語

すがり【尽・末枯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すがる(尽)」の連用形名詞化 )
  2. 盛りを過ぎて衰えかかること。また、そのもの。老い衰えたもの。なれの果て。ものの終わり。すがれ。
    1. [初出の実例]「青梅は匂ひの玉のすかりかな〈正依〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)五)
    2. 「夜もいたく深(ふけ)、酒もすがりになりける時」(出典読本・逢州執着譚(1812)四)
  3. 香をたいて、香りがほとんど出なくなった状態。また、香木焚き殻余香。すがれ。
    1. [初出の実例]「すがりをまた一ぺん、次第にすゑざままでききはて侍る」(出典:五月雨日記(1479))

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