デジタル大辞泉 「尾生の信」の意味・読み・例文・類語 びせい‐の‐しん【尾生の信】 《中国の春秋時代、魯の尾生という男が、橋の下で女と会う約束をして待っているうちに、大雨となって増水したが、そのまま待ちつづけておぼれ死んだという、「史記」蘇秦伝などの故事から》固く約束を守ること。また、ばか正直で、融通のきかないたとえ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「尾生の信」の解説 尾生の信 固く約束を守ることのたとえ。また、正直すぎて融通がきかないことのたとえ。 [使用例] われは情もろく、気弱く、人を見れば、ただ気の毒が先に立ち、よろず己おのれに克かつ能あたわず、宋そう襄じょうの仁、尾生の信、竟ついに大たい仁じん大たい信しんなる能わず[大町桂月*独笑記|1908] [由来] 「荘子―盗とう跖せき」に見えるエピソードから。紀元前六~五世紀ごろ、春秋時代の中国でのこと。魯ろという国の尾び生せいという男が、女性と橋の下で会う約束をしていました。しかし、待てど暮らせど彼女は来ません。そのうちに川の水が増えてきましたが、それでも約束を守って立ち去らず、ついには橋脚に抱きついたまま溺れ死んでしまったということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報