気の毒(読み)キノドク

デジタル大辞泉 「気の毒」の意味・読み・例文・類語

き‐の‐どく【気の毒】

[名・形動](スル)もと、自分の気持ちにとって毒になることの意で、「気のくすり」に対する語》
他人の不幸や苦痛などに同情して心を痛めること。また、そのさま。「お気の毒に存じます」「気の毒境遇
他人に迷惑をかけて申し訳なく思うこと。また、そのさま。「彼には気の毒なことをした」
気にかかること。不快に思うこと。また、そのさま。
「思ひもつかねえことを言はれると、おいらも腹は立たねえが―だ」〈人・辰巳園・初〉
困ってしまうこと。きまりが悪いこと。また、そのさま。
親方の手前―のおもはくにて、顔を真赤にしてゐる」〈滑・浮世床・初〉
[派生]きのどくがる[動ラ五]きのどくげ[形動]きのどくさ[名]
[類語](1可哀相かわいそう哀れ哀れむ不憫ふびん痛痛しい痛ましいいたわしい思いやる思うおもんぱかいとおしむほだされる忍びない見るに忍びない見るに堪えない身につまされる/(2心苦しい済まない申し訳ない面目無い名折れ面汚し赤恥羞恥生き恥死に恥恥さらし恥ずかしい極まり悪いやましい不名誉不面目肩身が狭い合わせる顔がない身の置き所が無い穴があったら入りたい面目次第も無い汗顔・汗顔の至り冷汗三斗・冷や汗もの・忸怩じくじ顔向けが出来ない顔が合わせられない顔が潰れるばつが悪いどの面下げて恥じ入るかた無し小恥ずかしい気恥ずかしいうら恥ずかしいおもはゆい照れ臭い恥をかく身の縮む思い後ろめたい後ろ暗い気がとがめる負い目自責面目丸潰れ面目を失う泥を塗る名を折る名を汚す消え入る

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