尾頭峠(読み)おかしらとうげ

日本歴史地名大系 「尾頭峠」の解説

尾頭峠
おかしらとうげ

上三依かみみよりの字大面おおづら会津西街道から、南東塩原しおばら方面へ分岐する道の峠。上三依から南東へ約三・五キロにあり、標高約一一四二メートル。現藤原町と塩原町の境に位置。天明八年(一七八八)の塩谷郡六ヵ村案内帳(赤羽守治文書)には尾首おかしら峠と記され、上三依村からは一里一九町。尾頭道(尾頭峠越・塩原街道)は当峠から東へ元尾頭沢(現那須郡塩原町)に沿って下り、小滝こだき(現同上)に出て関谷せきや(現同上)で会津中街道へ合流し、阿久津あくつ河岸(現氏家町)へ至る。また峠頂上から尾根伝いに南下して高原たかはら新田へ抜ける道(高原通)もあった。天和三年(一六八三)の大地震によって五十里いかり湖ができ会津西街道が途絶。会津藩は元禄八年(一六九五)会津中街道を開くなど廻米輸送路の確保に苦慮し、尾頭峠越の道も会津中街道と会津西街道をつなぐ脇道として同藩により注目された。廻米輸送に使用されたのは南山蔵入領が幕府直轄領となった元禄元年から宝永二年(一七〇五)の間と正徳三年(一七一三)・同四年の少なくとも三回である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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