上三依村(読み)かみみよりむら

日本歴史地名大系 「上三依村」の解説

上三依村
かみみよりむら

[現在地名]藤原町上三依

男鹿おじか川の段丘上に位置し、会津西街道に沿う。中心集落は同川の左岸で、下流右岸に熊野堂くまんどう大面おおづらなどの集落がある。熊野堂から東へ尾頭おかしら峠を越える道が分岐する。応永(一三九四―一四二八)頃と推定される九月九日付足利持氏書状(皆川文書)に「三依郷」がみえ、村名は同郷の最上流に位置することによる。近世は南山蔵入領。元禄郷帳に村名がみえる。天明八年(一七八八)の塩谷郡六ヵ村案内帳(赤羽守治文書)では畑二九町九反余、林八ヵ所・用水堰一ヵ所があり、山役永三〇文。家数三二・人数一五七(男八九・女六八)、雑駄一五。天保九年(一八三八)の村明細帳(阿久津広太文書)によれば家数二九・人数一三七、雑駄一七、農間には男は春秋に関東へ屋根葺稼に出かけ、女は駄賃稼を行う。いわゆる会津の屋根職人は当村南の中三依村辺りの者までを含んでいた。畑作は粟・稗・大豆・蕎麦・菜・大根など。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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