塩谷郡
しおやぐん
面積:一〇六九・八五平方キロ
栗山村・藤原町・塩谷町・氏家町・喜連川町・高根沢町
県のほぼ中央部から北西部に位置し、東は那須郡小川町・南那須町、西は福島県南会津郡檜枝岐村・群馬県利根郡片品村、南は西から日光市・今市市・河内郡上河内村・同郡河内町・芳賀郡芳賀町、北は西から福島県南会津郡舘岩村、黒磯市・那須郡塩原町・矢板市・大田原市と接する。塩原町境・福島県境・群馬県境・日光市境には標高一五〇〇メートルから二〇〇〇メートルを超す山並がそびえ、西部の栗山村・藤原町は高地に位置し、矢板市・藤原町・塩原町・塩谷町の境にそびえる高原山(一七九五メートル)の山麓東側は丘陵地から平地をなす。栗山村西部から流出する鬼怒川が山中から流出する川や沢を合流しつつ東流し、藤原町川治で南に流路を変え、今市市境で南東に向きを変えて同市境・河内郡境に沿って流れる。また塩谷町北部山中より流出する荒川は、内川などを合流しつつ南東流する。JR東北本線が氏家町・高根沢町を、東北新幹線が塩谷町の東端を走る。国道四号が東北本線に沿って、国道一二一号が今市市から鬼怒川沿いに北上して福島県に抜ける。高原山より西側の大部分は日光国立公園に含まれ、川治温泉や鬼怒川温泉(ともに藤原町)など多数の温泉が渓谷沿いに開けている。また栗山村には平家の落人伝説が残る。
郡名は古代以来塩谷・塩屋が混用されたが、近世には塩谷の用例が多い。かつては昭和三三年(一九五八)に市制施行して分離した矢板市、同五七年に那須郡に編入した塩原町の両地域を含んでいた。
〔原始・古代〕
自然地形によって、北部には縄文時代の遺跡が、南部の平野部には古墳時代以降の遺跡が多い。先土器時代では、黒曜石産出地の高原山南麓に鳥羽新田遺跡(塩谷町)・山苗代遺跡(矢板市)などがある。縄文時代では矢板市の上長井遺跡・坊山遺跡、塩谷町の佐貫環状列石・佐貫洞穴遺跡、藤原町の三依小学校敷地内遺跡、氏家町の勝山遺跡・八斗屋遺跡、高根沢町の上の原遺跡など枚挙にいとまがない。弥生時代では藤原町中棒遺跡から中期の丹壺が出土しており、矢板市登内遺跡では集落跡が確認されている。古墳時代になると全長五〇メートル台の前方後円墳である可能性が高い矢板市木幡古墳があり、最近調査された前期の首長居館跡との関連が注目されている。喜連川町には西原古墳(県指定史跡)や早乙台古墳があるが、郡域内ではとくに大型の古墳は認められない。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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