居坐機(読み)いざりばた

精選版 日本国語大辞典 「居坐機」の意味・読み・例文・類語

いざり‐ばたゐざり‥【居坐機】

  1. 居坐機
    居坐機
  2. 〘 名詞 〙 すわったまま足を動かして操作する機織具。腰かけて織る高機(たかばた)に対していう。地機(じばた)。下機(しもはた)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 しも

山川 日本史小辞典 改訂新版 「居坐機」の解説

居坐機
いざりばた

技術的に原始機と高機(たかばた)の中間位置する手織機。腰をかける位置が低いので地機(じばた)ともいう。5世紀頃,絹織用の高機と同時期に日本に伝来したとされる。機台が斜めにたちあがる西日本型と,水平な東日本型がある。庶民衣料の麻織物,のちには絹・綿の生産用にまで盛んに使われたが,明治期に織物生産が発展すると高機が木綿織にも用いられるようになり,しだいに消滅。現在,国重要無形文化財指定の結城紬(ゆうきつむぎ)や越後縮(ちぢみ)などで使われる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android