山王峠・金田峠
さんのうとうげ・かねだとうげ
山王峠は山王帽子山(二〇七七メートル)と三岳(一九四四・八メートル)の鞍部にある。標高一七三九メートル。塩谷郡栗山村へと山王林道が通る。峠付近はコメツガなどの原生林となっている。明治二六年(一八九三)本格的に採鉱が開始された西沢金山(現栗山村)の鉱石運搬のため、金山のある川俣と光徳・戦場ヶ原間に道が開かれた。しかし大正一〇年(一九二一)頃金山の閉山とともに放棄された。第二次世界大戦後改修され、山王林道(奥鬼怒林道)となった。戦場ヶ原と奥鬼怒温泉郷(栗山村)を結ぶ観光的意味が強い。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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