山田野(読み)やまだの

日本歴史地名大系 「山田野」の解説

山田野
やまだの

福光町からその東側城端じようはな町にかけて広がる。北流する小矢部おやべ川とその支流の山田川に挟まれた地域をさし、大部分は高台となっている。水利に恵まれないため近世前期までほとんどが未開地として残されていた。寛文年間(一六六一―七三)に加賀藩主前田綱紀が当所で鷹狩を行ったとき開発を思いついたと伝え(「山田野新田由緒旧記」長尾家文書)、御仕立新開として費用は藩費で賄われた。新開願人は周辺の村を管理する大西おおにし村次郎左衛門(伊東家)和泉いずみ村市右衛門(石崎家)田中たなか村三右衛門(得能家)の十村三氏で、改作所との交渉など実際の仕事には次郎左衛門の子加兵衛や市右衛門の子彦三郎らの若手が当たった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の山田野の言及

【森田[村]】より

…丘陵部には狄ヶ館(えぞがたて)溜池,小戸六(こどろく)溜池など水田灌漑用の溜池が多い。この地区の山田野は旧陸軍の演習地で,第2次大戦後に開拓された。丘陵部ではリンゴ栽培と畜産が盛んで,1964年には県の畜産指導所が置かれた。…

※「山田野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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