山畑横穴群(読み)やまはたよこあなぐん

日本歴史地名大系 「山畑横穴群」の解説

山畑横穴群
やまはたよこあなぐん

[現在地名]三本木町蟻ヶ袋 山畑

鳴瀬なるせ川を挟んで大崎おおさき平野をすぐ北に望む標高約六〇メートルの丘陵斜面に造成されている。二六基の横穴が確認され、うち二三基が調査されている。出土遺物などから六世紀末頃から九世紀前半頃まで造成、使用されたと考えられている。横穴には整正系のもの、非整正系のもの、簡略化されたものなどがある。注目されるのは、三基の装飾横穴が存在することである。玄室壁面および天井部に朱で隅棟・軒回り・隅柱などが線で描かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「山畑横穴群」の解説

やまはたよこあなぐん【山畑横穴群】


宮城県大崎市三本木にある古墳時代終末期から奈良時代の横穴墓群。山畑装飾古墳、山畑横穴装飾古墳群などとも呼ばれている。二十数基が確認され、6~7世紀に丘陵斜面に造られたと推定される。1973年(昭和48)に国指定史跡となった。そのうち3基は、赤色顔料を用いて円文や同心円文の壁画があり、装飾古墳の本州北限といわれている。土師器(はじき)や須恵器(すえき)が出土している。JR東北新幹線ほか古川駅から宮城交通バス「蟻ヶ袋」下車、徒歩約3分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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