岡山古図(読み)おかやまこず

日本歴史地名大系 「岡山古図」の解説

岡山古図(寛永城下絵図)
おかやまこず

三一〇×五一七センチ

原図 池田家文庫

解説 肉筆彩色画。寛永九年池田光政が鳥取から岡山へ転封を命じられたとき先領主から受取った家中屋敷割図で、現存する岡山城下図としては最古。侍屋敷の居住者は、光政と交替して鳥取へ転封になった従兄弟光仲の亡父忠雄時代の家臣。その上に光政が新しく配置した家臣の名を張紙で示す。張紙の色分けの意味は不明。侍屋敷の敷地割間数は細かく記入されている。街路(赤色)土手(黒色)、川堀(青色)、その他の屋敷地には間数記入はない。町屋は黄色で色分けし町名が記入されている。本図の半縮図が明治期に作製されており(備前岡山旧図写)、家臣名も解読されて、忠雄時代の家臣は黒字、光政の家臣は赤字で記入される。原図の家臣名はすでに摺消損傷のため判読不可能なものが多いので、岡山古図の保存版として価値が高い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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