岩和田村(読み)いわわだむら

日本歴史地名大系 「岩和田村」の解説

岩和田村
いわわだむら

[現在地名]御宿町岩和田

久保くぼ村の東に位置し、南と東を海で囲まれた漁業中心の村。天正一二年(一五八四)一〇月二三日の正木頼忠証文(三浦文書)に岩廻田之村とみえ、勝浦の正木頼忠はこの年黒川出羽守の反逆を伝えてきた功を賞して朝井備中守に当村を「塩味(生活のための料所)として与え、また兵糧米五〇俵を与えている。文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に岩和田村とみえ、高二七二石。慶長五年(一六〇〇)大多喜藩領分高付帳(大木家文書)では高二六六石余。寛文四年(一六六四)当時は武蔵岩槻藩領(寛文朱印留)。同一一年藩主阿部正春の移封に伴い大多喜藩領となり、幕末に至る(貞享元年「阿部正春領知目録」阿部家文書など)元禄郷帳では高六二四石余。元禄一六年(一七〇三)の夷隅郡郷村高帳では高六二四石余、ほかに新田改出高一六五石余。寛政五年(一七九三)の上総国村高帳では高七八九石余、家数三四七。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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