岩国村(読み)いわくにむら

日本歴史地名大系 「岩国村」の解説

岩国村
いわくにむら

中世の石国いわくに庄をほぼその村域とする近世初期の村。

慶長五年(一六〇〇)検地帳に「岩国庄」とあり、高三千一五五石余と記している。この庄は旧称をそのまま用いたもので、「閥閲録」所収の弘治年間(一五五五―五八)と思われる文書には岩国村とも記される。また慶長一五年の検地帳はただ岩国と記しているが、寛永三年(一六二六)の熊野帳にはまた岩国庄とあり、総高七千一七八石余、うち田三六五町五反余で高四千三三二石余、畠一四八町三反余で高一千一八四石余、屋敷四五三軒、給人屋敷一千一二軒、町屋敷二三九軒、楮・茶・桑・漆ほかで高一四二石余となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報