岩満村(読み)いわみつむら

日本歴史地名大系 「岩満村」の解説

岩満村
いわみつむら

[現在地名]都城市岩満町

高原たかはる水流つる村の北にある。東は大淀川を隔て石山いしやま(現高城町)北西はその支流高崎たかざき川を隔て縄瀬なわぜ村・大牟田おおむた(現高崎町)に接する緩やかな段丘地帯にある。高崎川支流の木之川内このかわち川が西から、南から同じく高崎川支流の丸谷まるたに川が流れる。寛正六年(一四六五)年号が記される北郷田数注文(樺山文書)に「岩光十二丁」、またこれを受けた文正二年(一四六七)一一月晦日の所領書上日記(同文書)に、樺山氏・北郷氏が確認した樺山氏の所領内容として「三俣岩光十二町」とみえる。当地は三俣みまた院のうちで反銭賦課の際一二町が基準田数となっていた。一五世紀中期の樺山氏の給地の内容を示すとみられる三俣院岩満名内坪付(同文書)によれば、岩満名内に「とのもの門」五町三反四〇と左衛門四郎門四町八反一〇があった。前者には地蔵田・堂ノ前、後者には「仏性田」「かう田」「ミたうた」の小名がみえ、門の周囲に地蔵堂さらには旧仏教系の阿弥陀堂があったと推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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