岩谷山(読み)いわやさん

日本歴史地名大系 「岩谷山」の解説

岩谷山
いわやさん

[現在地名]河辺町三内

岩見いわみ川上流の三内さんない川沿岸にあり、標高三六六メートル。古くから修験の霊地として信者の参詣が多かった。「六郡祭事記」に「四月八日 岩谷山穴薬師祭 川辺の郡山内の里にあり、別当修験三明院、この里山谿の間にありて、社は高山の頂上なり、半腹に大巌窟ありて、修験をはしめ参籠のもの、この洞中に通夜するなり」、文化八年(一八一一)秋田藩勘定奉行介川東馬の下筋木山巡山日記に「九月十七日 岩谷山登る(中略)段々攀□るに、絶壁にて不容易難処なり、頂ニ聳ひたる巌石弐ツあり、壱ツの大なる巌□てる如くなる穴あり、洞中小祠あり、薬師也、余も其祠ニ入て謁す、夫より其背の絶頂上る、西南ニ御城下を望渺々タル海門をも一臨ニ尽す、東南ニ院内境迄を見」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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