三内村(読み)さんないむら

日本歴史地名大系 「三内村」の解説

三内村
さんないむら

[現在地名]河辺町三内

太平たいへい山南麓にあり、東は岩見いわみ村、西は小山を隔てて太平郷(現秋田市太平)の村々に接している。支郷が多く、「六郡郡邑記」には艸場そうば(二六軒)田尻たじり(三八軒)五郎谷地ごろやち(七軒)寺田てらた(二八軒)鳥海ちようかい(五軒)堂山どうやま(一六軒)(六軒)野崎のざき(七軒)留見瀬とどみせ(四軒)土淵つちぶち(一一軒)岩谷いわや(二軒)砂子淵すなごぶち(五軒)柳台やなぎだい(二軒)の名があげられている。天正一九年(一五九一)の出羽国秋田郡御蔵入目録写(秋田家文書)に「九百九拾六石九斗弐升 さんない村」とあり、慶長二年(一五九七)には物成「弐百石 但弐ツ成」の村として記されている(「免目録御蔵入御物成納口之帳」秋田家文書)


三内村
さんないむら

[現在地名]青森市三内

沖館おきだて川の中流域を占め、東は浪館なみだて村、南は安田やすた村の山、西は新城しんじよう村、北は石神いしかみ村に接する。小丘陵上に先史時代の遺跡が数多くあり、早くから人が住んでいた。

正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳の田舎いなか郡の新田に高二五一・四六石とある。貞享四年(一六八七)検地帳を欠くが、同元年の郷村帳に二四〇五・六石とある。元禄三年(一六九〇)には油川組に属し、村位は中である(平山日記)

桜の名所として知られ、「津軽俗説選」に「外が浜に近き油川組三内は、野も山も一面に桜にして、花盛りの砌りは吉野山の出店かと思はるる佳境なり」とみえ、菅江真澄も「すみかの山」寛政八年(一七九六)四月一四日に次のように記して、桜の咲く様を賞賛している。


三内村
さんないむら

[現在地名]あきる野市三内

あき川左岸にあり、南は秋川を挟んで高尾たかお村。天正二年(一五七四)八月一一日の讃岐用人回状写(風土記稿)に三内とある。年未詳の武蔵国旦那書立写(熊野那智大社文書)に「さんなひ殿」とみえる。田園簿に村名がみえ、田九石余・畑九七石余で幕府領、ほかに紙舟役永七二文。元禄郷帳では高一一五石余。享保六年(一七二一)の山之根村高改帳でも高一一五石余で幕府領。「風土記稿」では三卿の田安領で、民家六二、小名は峰ノ谷・沖・前畑・天神窪・初後・原下・中井・大久保など。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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