岸部瓦窯址(読み)きしべがようし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岸部瓦窯址」の意味・わかりやすい解説

岸部瓦窯址
きしべがようし

大阪府吹田(すいた)市小路、吉志部(きしべ)神社境内に所在する。紫金山(しきんざん)瓦窯跡ともよばれ、平安宮に供給した瓦窯跡として知られ、ことに緑釉瓦(りょくゆうがわら)の出土があって、古くから研究者の注目するところであった。1968年(昭和43)大阪府教育委員会によって発掘調査が実施された。その結果、丘陵斜面上段に4口の登窯(のぼりがま)と、下段に9口の平窯跡が確認された。ここでの生産屋瓦は平安宮造営時の初期に供給された。吉志部瓦窯跡として71年国史跡に指定されている。

大川 清]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android