(読み)カン

デジタル大辞泉 「嵌」の意味・読み・例文・類語

かん【嵌】[漢字項目]

[音]カン(漢) [訓]はめる はまる
はめこむ。「嵌合嵌入象嵌ぞうがん

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普及版 字通 「嵌」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] カン・ガン
[字訓] はめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は甘(かん)。〔説文新附〕九下に「山の深き皃なり」とし、(かん)の省声とするが、甘は甚の省文ではない。甘に拑・鉗の意があり、嵌入の象。甚は匹(竈(かまど)の形)の上に鍋をおく形で(かまど)の意。甘とは声義ともに関係はない。漢の揚雄の〔甘泉の賦〕に「嵌として巖巖として其れのごとし」とあって、竜の層々相重なる形容に用いる。そのように象眼として嵌入することをも嵌という。

[訓義]
1. 山の深いさま、谷の深いさま、山がけわしくそばだつさま。
2. あな、あなにはめる、える、ちりばめる。
3. 上に大きく開き張るさま。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕嵌 ヒラケ・チカシ・アマ

[語系]
嵌xam、甘kam、鉗・拑giamは一系の語。・陷(陥)・heamも同系で、みな嵌入の意がある。

[熟語]
嵌巌嵌金・嵌空嵌窟嵌工・嵌合嵌谷・嵌巉・嵌然・嵌竇・嵌補・嵌牢
[下接語]
嵌嵌・巌嵌・欹嵌・穹嵌・嵌・空嵌・山嵌・嶄嵌・象嵌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報