差し上す(読み)さしのぼす

精選版 日本国語大辞典 「差し上す」の意味・読み・例文・類語

さし‐のぼ・す【差上】

  1. 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙
  2. 上の方にあげる。のぼらせる。
    1. [初出の実例]「月さしのほす、さよのなか山」(出典:説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)一二)
  3. 都へのぼらせる。上京させる。また、物を都に送る。
    1. [初出の実例]「土肥実平、梶原景時、次官親能など云者さしのぼせたるが、左右(さう)なく京へ打いりて」(出典愚管抄(1220)五)
  4. ( 「さし」は棹や櫓(ろ)を使う意 ) 舟を川上の方にさかのぼらせる。
    1. [初出の実例]「フネヲ saxinobosuru(サシノボスル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android