差し覗く(読み)サシノゾク

デジタル大辞泉 「差し覗く」の意味・読み・例文・類語

さし‐のぞ・く【差し×覗く】

[動カ五(四)]
すきまや物陰から、そっとのぞく。
「馬に面してたたずんだ月下美女の姿を―・くが如く」〈鏡花高野聖
ようすを見に立ち寄る。訪れる。
「日々に参り給ふ音すれど、こなたには―・き給はず」〈夜の寝覚・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「差し覗く」の意味・読み・例文・類語

さし‐のぞ・く【差覗】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 ( 「さし」は接頭語 ) のぞく。のぞいて見る。
    1. [初出の実例]「なほ尉の君に物きこえむといふ。さしのぞきてみればこの家の女なり」(出典:大和物語(947‐957頃)一〇三)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 様子を見に立ち寄る。おとずれる。
    1. [初出の実例]「七日ばかりのひる、さしのぞきたり」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

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