巷・岐・衢(読み)ちまた

大辞林 第三版の解説

ちまた【巷・岐・衢】

〔「道股ちまた」の意〕
道の分かれる所。分かれ道。辻つじ
物事の境目。分かれ目。 「生死の-をさまよう」
町の中の道路。また、町中まちなか。 「紅灯の-」
世間。世の中。 「 -の声」 「不況の風が-に吹く」
物事の行われる場所。 「戦いの-」

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精選版 日本国語大辞典の解説

ち‐また【巷・岐・衢】

〘名〙 (道股の意)
① 道がいくつかに分かれるところ。また、その道。分かれ道。分岐点。辻。岐路。
※古事記(712)中「麗美しき嬢子、其の道衢(ちまた)に遇ひき」
※読本・春雨物語(1808)樊噲下「道ちまたにて、くらき夜にはまよふ事既にありき」
② 町の中の道路。また、にぎやかな所。まちなか。転じて、世の中。世間。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)旅立「前途三千里の思ひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の泪をそそぐ」
③ ある物事の行なわれているところ。その場所。
※高野本平家(13C前)五「仏日早く没して、生死流転の衢(チマタ)冥々たり」
※北条五代記(1641)七「鬨声矢さけびの音のみやん事なく、修羅のちまたとなれり」
④ (①の比喩的な用法) 物事の分かれ目。
※五重塔(1891‐92)〈幸田露伴〉三四「一期の大事死生の岐路(チマタ)と」

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