岐路(読み)キロ

精選版 日本国語大辞典 「岐路」の意味・読み・例文・類語

き‐ろ【岐路】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 幾筋にも分かれたみち。また、道が分かれる所。分かれ道。
    1. [初出の実例]「岐路分衿易。琴樽促膝難」(出典懐風藻(751)秋日於長王宅宴新羅客〈藤原房前〉)
    2. [その他の文献]〔列子‐説符〕
  3. ( 比喩的に ) 物事の本筋ではない、枝葉の道。わきにそれた道。
    1. [初出の実例]「三乗十二分教は条条の岐路なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)仏教)
  4. ( 比喩的に ) どういう道を選ぶべきかを決めなければならない時点。重大な分かれ道。
    1. [初出の実例]「破産か和議か、没落か更生か、東邦モスは長い間その岐路(キロ)に迷って」(出典:真理の春(1930)〈細田民樹共同戦線)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「岐路」の読み・字形・画数・意味

【岐路】きろ

わかれみち。〔列子、説符〕楊子の鄰人、羊を(うしな)ふ。に其の黨をゐて~之れをひ、(獲ずして)反る。~曰く、岐路の中にり。吾(われ)之(ゆ)くを知らず。反る以なりと。

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