市名坂村(読み)いちなさかむら

日本歴史地名大系 「市名坂村」の解説

市名坂村
いちなさかむら

[現在地名]泉市山の寺やまのてら一―三丁目・永和台えいわだい友愛町ゆうあいちよう高玉町たかだまちよう・市名坂

松森まつもり村の西、七北田ななきた川左岸の河岸段丘上に立地。東・西は平坦地が広がり、北は天神てんじん山の低い丘陵に続く。村の西部を奥州街道が南北貫通、主集落は街道沿いに形成され、北の七北田宿に続く。この宿並(町屋敷)は七北田新町とよばれ、七北田宿の伝馬役を課せられていた(安永風土記)。文和二年(一三五三)正月日の和賀義綱軍忠状(鬼柳文書)によると、同月一八日北朝方の吉良貞経・和賀義綱らは「一名坂城」を落し、翌日山村やまむら城へ向かい、南部氏・浅利氏らを降している。一名坂城は当地にあった城であろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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