市宿村(読み)いちじゆくむら

日本歴史地名大系 「市宿村」の解説

市宿村
いちじゆくむら

[現在地名]君津市市宿

日渡根につとね村の西方小糸こいと川中流左岸にあり、鹿野かのう山への登り口に立地。東は川を渡り久留里くるりへ、川沿いに南北に周淮郡を貫く通りがあり、交通の要地であった。舟運が盛んで市宿河岸(清水河岸ともいう)が設けられていた(川俣家文書)。文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に村名がみえ、高一七九石。寛永一八年(一六四一)旗本曾根領となり(「寛政重修諸家譜」など)幕末まで同領(旧高旧領取調帳など)。寛政五年(一七九三)の上総国村高帳では家数八〇。改革組合帳によれば、文政一〇年(一八二七)成立の二〇ヵ村改革組合村の寄場。元禄一二年(一六九九)の才真木請負証文(川俣家文書)によると、江戸の商人が領内奥畑おくはた(谷)の地頭林で薪の生産を請負い、市場いちば・市宿の両河岸から船積みした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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