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厳島神社 いつくしまじんじゃ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

厳島神社
いつくしまじんじゃ

広島県廿日市市厳島にある元官幣中社。祭神イチキシマヒメノミコト(市杵島姫命)ら 3神。創立は社伝に推古1(593)年とあるが,平安時代末,平清盛の援助によって今日の規模に定まった。社殿の大半は潮干潟の上に建てられ,満潮時には海中に浮かんだ姿となる。清盛時代の建造物は 2度の火災にあい,仁治2(1241)年に再建,本社社殿(国宝)はさらに元亀2(1571)年大修理を受けている。国宝『平家納経』ほか優れた社宝を多く所蔵する。毎年 7月に行なわれる管絃祭は有名。朱塗の建築群が海上に展開する景観が評価され,1996年世界遺産文化遺産に登録された。

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デジタル大辞泉の解説

いつくしま‐じんじゃ【厳島神社】

広島県の厳島にある神社。主な祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)田心姫命(たごりひめのみこと)湍津姫命(たぎつひめのみこと)国宝平家納経など多数の文化財を所蔵。また、社殿・回廊などの多くも国宝。平成8年(1996)世界遺産(文化遺産)に登録された。安芸国一の宮。旧官幣中社。俗称、安芸(あき)の宮島

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百科事典マイペディアの解説

厳島神社【いつくしまじんじゃ】

広島県廿日市市に鎮座。旧官幣中社。市杵島姫(いちきしまひめ)命,田心姫(たごりひめ)命,湍津姫(たぎつひめ)命をまつる。創立は推古朝の593年と伝え,延喜式内の名神大社とされ,安芸(あき)国一宮。
→関連項目絵馬音戸ノ瀬戸狩野松栄世界遺産条約瀬戸内海国立公園玉取祭廿日市[市]広島[県]船祭宮島宮島[町]

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デジタル大辞泉プラスの解説

厳島神社

大阪府枚方市にある神社。創祀は不明。祭神は武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神(ひめがみ)。境内にある春日大社本殿は室町時代の建築で、国の重要文化財に指定。

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世界遺産詳解の解説

いつくしまじんじゃ【厳島神社】

1996年に登録された世界遺産(文化遺産)で、広島県廿日市(はつかいち)市宮島町にある。瀬戸内海に浮かぶ宮島(別名、厳島)は、日本三景の一つに数えられる。この神社は、平安時代末期、武士による新しい社会体制を築いた権力者、平清盛ゆかりの建物である。海の上に配置された建造物の多くは、13世紀までに再建されたものであるが、創建時の様式が忠実に復元されており、平安時代の寝殿造りの特徴を顕著に表している。色鮮やかな朱塗りの社殿が海に向かって鳥が羽を広げるように伸び、本社本殿など37棟の建物が300mに及ぶ回廊で結ばれている。満潮時には大鳥居とともに海に浮かんで見える、世界でも類を見ない宗教施設であり、日本古来の精神性を伝える特異な建造物と景観が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はItsukushima Shinto Shrine

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世界大百科事典 第2版の解説

いつくしまじんじゃ【厳島神社】

広島湾南西部に浮かぶ厳島(広島県佐伯郡宮島町)に鎮座。市杵島姫(いちきしまひめ)命,田心姫(たごりひめ)命,湍津姫(たぎつひめ)命をまつる。旧官幣中社。祭神〈伊都岐島(いつきしま)神〉は,811年(弘仁2)名神に列し四時幣に預かり,神階は867年(貞観9)従四位上に昇叙。《延喜式》で名神大社に列し,のち安芸国の一宮となる。平安時代末,大宮,中御前(中宮),客(まろうど)宮の3座となり,のち宗像神社と同じ市杵島姫命以下3姫神とみなされる。

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大辞林 第三版の解説

いつくしまじんじゃ【厳島神社】

厳島にある神社。主神、市杵島姫命いちきしまひめのみこと。平氏・鎌倉幕府・毛利氏などの崇敬庇護のもとに栄えた。本社・平家納経・鎧など多くの国宝を蔵する。安芸あき国一の宮。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

厳島神社
いつくしまじんじゃ

広島県廿日市(はつかいち)市宮島(みやじま)町に鎮座。古くは伊都伎嶋(いつきしま)神社とも記し、また厳島大明神(だいみょうじん)とも称した。市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)を祀(まつ)る。古代には周囲約31キロメートルの宮島そのものが神とされ、人も住むことを許されない神聖な島とされた。社殿が海水のさしひき(干満)する所に建てられているのもそのためである。宮島には中世以降人家が建てられたが、耕作をしない、死者を埋葬しない風習は現在も守られている。創建年代は不詳であるが、社伝では、推古(すいこ)天皇のとき、佐伯郡の住人佐伯鞍職(さへきくらもと)が神託を受け、社殿をつくり祀ったことに始まるという。811年(弘仁2)7月名神(みょうじん)社に列し、四時(しじ)の幣帛(へいはく)を奉る社とされ、859年(天安3)正五位下より従(じゅ)四位下に、さらに867年(貞観9)従四位上に叙され、延喜(えんぎ)の制で名神大社とされた。その後、さらに朝野の厚い崇敬を受けて、安芸(あき)国(広島県西半部)一宮(いちのみや)とされた。平清盛(きよもり)が出てからはその一門がことに崇敬し、1174年(承安4)3月には後白河(ごしらかわ)法皇が建春門院平滋子(しげこ)とともに御幸し、1178年(治承2)高倉(たかくら)天皇の中宮建礼門院平徳子(とくこ)懐妊ののちは、清盛は皇子出産を願って月参をした。翌年、朝廷で二十二社の列に加えられようとしたが、これは果たされなかった。平家滅亡のあと、源頼朝(よりとも)も崇敬して社領を寄進し、修造料を寄せ、以降鎌倉幕府も保護した。鎌倉時代に火災により多くの建物を焼失したが、室町時代に大内氏、毛利(もうり)氏が維持に努め、ことに毛利元就(もとなり)は1572年(元亀3)将軍足利義昭(あしかがよしあき)の命を受けて、本社拝殿、回廊、客(まろうど)神社以下を古例のままに造営した。また毛利輝元(てるもと)も社領を寄進、さらに1587年(天正15)豊臣(とよとみ)秀吉の命を受けて大経堂(千畳閣)を造営した。江戸時代にも徳川将軍や広島藩主浅野氏がよくその維持に努めた。1871年(明治4)国幣中社、さらに1911年(明治44)官幣中社とされた。
 本社(本殿、幣殿(へいでん)、拝殿、祓殿(はらいでん))のほか、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)、天穂日命(あめのほひのみこと)、天津彦根命(あまつひこねのみこと)、活津彦根命(いくつひこねのみこと)、熊野樟日命(くまのくすひのみこと)を祀る摂社客神社(本殿、幣殿、拝殿、祓殿)、回廊は国宝建造物で、平清盛造営当時の規模をよく伝えている。
 そのほか、大鳥居(1875再建)、五重塔、能舞台など多くの国指定重要文化財がある。また社宝には、平家納経1具、法華経(ほけきょう)30巻、彩絵檜扇(ひおうぎ)などの国宝や、鎧(よろい)、太刀(たち)など、国指定重要文化財を多く蔵している。1996年(平成8)には、厳島神社の建造物群と前面の海、背後の森林とが、世界遺産の文化遺産として登録された(世界文化遺産)。例祭は6月17日のほか、4月15日の桃花(とうか)祭、陰暦6月17日中心の管絃(かんげん)祭、陰暦7月18日の玉取(たまとり)祭、12月31日の鎮火祭など豪華な祭礼が多く、舞楽(ぶがく)、能楽が年中行事のなかで行われる。また、島を一周し、末社を巡る「御島巡り」は、厳粛な祭事である。[鎌田純一]

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世界大百科事典内の厳島神社の言及

【安芸国】より

…また安芸国は海外遣使のための大船の建造でも有名である。12世紀ころ諸国で一宮が指定されたが,安芸国一宮は厳島神社であった。保元の乱前後のころ平清盛と弟2人があいついで安芸守となったが,そのあと安芸国は平氏の知行国となった可能性が濃い。…

【佐伯氏】より

…《日本書紀》景行紀によれば,日本武尊の東征の際,俘虜として連れ帰った蝦夷を播磨,安芸,阿波,讃岐,伊予などに分置したのが佐伯部の起りとされている。安芸の佐伯氏は国造に連なる雄族として古くより厳島神社の祭祀権を担い,律令制下では佐伯郡司に任じられ,代々厳島社神主を世襲するとともに,一族を安芸国衙に分出させる(在庁官人田所氏)など,勢力を築いた。平安末期,平氏の後楯を得てかつてない権勢を振るった厳島社神主佐伯景弘は,同氏を代表する人物であった。…

※「厳島神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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