日本歴史地名大系 「市西郡」の解説
市西郡
しさいぐん
- 千葉県:上総国
- 市西郡
「和名抄」に記す上総国市原郡の東部に置かれた郡。平安末期、当郡は上総氏の所領であったと推定されるが、その没後は千葉氏の支配下になったようである。鎌倉期と思われる某陳状(九条家冊子本「中右記」元永元年秋巻裏文書)に「市東西両郡郷」とみえ、千葉常秀の請所となっているが、一国検注の際に常秀の抵抗にあって両郡では実施できなかったという。郡内に岡成のほか海成の地があった。千葉常秀の子秀胤が宝治合戦に連座して滅んだあと、その遺領は足利義氏に宛行われているので、当郡も足利氏領になったのであろう。永仁四年(一二九六)足利貞氏(一説には家時とも)は市西郡
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報