市野庄・市野郷(読み)いちののしよう・いちのごう

日本歴史地名大系 「市野庄・市野郷」の解説

市野庄・市野郷
いちののしよう・いちのごう

天竜川右岸、現浜松市市野町に比定され、古代には市野庄、中世は市野郷とみえる。貞観一四年(八七二)三月九日の貞観寺田地目録帳(仁和寺文書)に市野庄とみえ、庄地は長上郡にあり、一六七町(熟田九五町一段一六四歩・未開地七一町八段一九六歩)であった。内蔵寮の所領であったが、貞観六年三月四日の太政官符貞観じようがん(現京都市伏見区)に施入された。この施入については、「三代実録」貞観六年三月四日条にもみえるが、田地は長上郡の一六四町とされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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