常荒(読み)じょうこう

精選版 日本国語大辞典 「常荒」の意味・読み・例文・類語

じょう‐こうジャウクヮウ【常荒】

  1. 〘 名詞 〙 常時荒れている土地地勢などの諸条件から、開墾耕作の労を加えても、常に荒田程度以上の収穫を期待できない田畑
    1. [初出の実例]「校収常荒不用之田、以班百姓口分」(出典続日本紀‐延暦一〇年(791)五月戊子)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の常荒の言及

【荒田】より

…荒廃した田畠の総称で,年貢,公事の免除地。検注帳などでは,常荒(じようこう),年荒(ねんこう),荒,不作(ふさく)のような区別がみられた。常荒とは,かつて田畠として開発されたが,地質,地勢などの条件によりほとんど収穫が望めないため,長い間放置されたままの荒地をいう。…

【無主地】より

…これを狭義の無主地と規定することができる。なお,開発ののち長期間放置されていた常荒(じようこう),永不などと称される田畠も,無主地にもどった。 ところで,無主の山,特に黒山(くろやま)や荒野は,有益・有利の地としての開発が求められ,開発者に私領主権が認められた。…

※「常荒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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