朝日日本歴史人物事典 「平宗実」の解説
平宗実
生年:安元1(1175)
平安末期の武士。重盛の子であったが,藤原経宗の養子となり,その知行国の常陸,土佐の受領となる。文治1(1185)年平氏の滅亡ののちに捕らえられたものの,経宗の嘆願で罪を免れて重源のもとで出家。東大寺を経て,高野山の蓮華谷に遁世し,生蓮坊と称した。しかし建久7(1196)年に平氏残党の伊賀知忠が京都守護の一条能保を襲おうとした事件で,鎌倉に呼び出される途中,断食死した。
(五味文彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報