平打(読み)ひらうち

精選版 日本国語大辞典 「平打」の意味・読み・例文・類語

ひら‐うち【平打】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 紐を平たく組んでつくること。また、その紐。平打紐。
    1. [初出の実例]「もえぎの平打にてちゃせんの髪を巻立て」(出典:信長公記(1598)首)
  3. 金属を平たくうつこと。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「海老茶平打(ヒラウチ)の紐鎮(ぱちん)」(出典置炬燵(1890)〈斎藤緑雨〉中)
  4. (かんざし)一種。銀などで平たくうち、定紋花鳥を彫りこんだもの。
    1. 平打<b>③</b>
      平打
    2. [初出の実例]「銀の平打(ヒラウチ)一つに鴇色(ときいろ)ぶさの根掛むすびしを」(出典:暁月夜(1893)〈樋口一葉〉二)
  5. 手のひらで打つこと。ひらてで打つこと。また、刀の平たい部分で打つこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android