根掛(読み)ネガケ

デジタル大辞泉 「根掛」の意味・読み・例文・類語

ね‐がけ【根掛(け)】

女性日本髪まげ根元に結ぶ飾り。金糸・銀糸・絹ひも・緋縮緬ひちりめん宝石類など。

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精選版 日本国語大辞典 「根掛」の意味・読み・例文・類語

ね‐がけ【根掛】

  1. 〘 名詞 〙 女子の日本髪の髻(もとどり)部分にかける縮緬(ちりめん)、宝石、金属などの装飾品
    1. [初出の実例]「やんわり根がけ・手加減で結ぶ嫁」(出典:雑俳・歌羅衣(1834‐44)五)

ね‐がかり【根掛】

  1. 〘 名詞 〙 釣り針やおもりが海底の岩・海藻などに引っ掛かること。「根掛かりして仕掛けを取られる」

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改訂新版 世界大百科事典 「根掛」の意味・わかりやすい解説

根掛 (ねがけ)

日本髪の髷(まげ)の根に飾るもの。髪形の中心である髷の根掛は,古来より男性の髻(もとどり)を組緒などで結び飾ったのが始まりである。近世になって女性の結髪が盛んになると,和紙奉書,吉野紙など)を三つ折,四つ折にして髷の根に巻く方法が行われた。元禄期(1688-1704)には大島田が流行し,その影響で根掛も幅広のものをはでに結ぶ風が起きている。また,御殿,一般でそれぞれ根掛の飾り方が違い,娘や花街の妓には色紙に箔散らしなどが好まれ,花嫁文金高島田には,金銀紅白が用いられている。幕末から明治にかけては彫金や透彫で模様を施した金属のものが流行した。
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百科事典マイペディア 「根掛」の意味・わかりやすい解説

根掛【ねがけ】

日本髪の髪飾の一種。金銀細工,籐,サンゴ玉などで作った紐(ひも)状のものを,古くは髻(もとどり)の後部にかけたが,江戸時代女性の結髪が盛んになると髷(まげ)の根に巻いた。江戸末期に丈長(たけなが)や跳元結(はねもとゆい)の代りに用いるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の根掛の言及

【髪飾】より

…近世,女子が下げ髪から髷を結うようになると,髪飾は飛躍的に発達し,多種多様なものがでてきた。江戸時代には,櫛,簪,笄のほか,掛物といわれる手絡(てがら),丈長(たけなが),根掛(ねがけ)などが用いられた。掛物は元結と共に,いわゆる日本髪に使われる髪飾である。…

※「根掛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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