20世紀日本人名事典 「平林せん」の解説
平林 せん
ヒラバヤシ セン
大正・昭和期の労働運動家
- 生年
- 明治41(1908)年6月6日
- 没年
- 昭和15(1940)年2月
- 出生地
- 長野県諏訪郡中洲村(現・諏訪市)
- 経歴
- 小学校を卒業後、製糸工場の女工となる。この頃、東京女子大学で社会主義活動をしていた母の従妹・伊藤千代子の影響を受けて社会主義に開眼した。のち上京し、日本労働組合評議会の事務所に勤務。昭和3年共産党に入党。日本共産党が信越地方の組織化をはかると、河合悦三らとともに新潟へ派遣され、機関誌「赤色信越」を発行した。しかし、同年3月の三・一五事件で検挙され、4年に執行猶予附きで釈放。その後は日本労働組合全国協議会(全協)繊維長野支部の結成に奔走し、逮捕された同志の救命にも尽力した。7年頃再び上京し、全協婦人部で活躍。9年には同じく全協所属の間弓信吾と結婚するが、間もなく結核に冒され、31歳で死去した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報