平筒沼(読み)びようどうぬま

日本歴史地名大系 「平筒沼」の解説

平筒沼
びようどうぬま

米山町南東部、豊里とよさと町との境界にあり、ブナナラカエデなどの鬱蒼と茂る森林に囲まれる。周囲約五・一キロ。「吉田村安永風土記」の沼の項に「平筒沼 但廻リ田舎道八里程。上筒沼、但廻リ田舎道八里程」とある。「封内風土記」では二つの沼は吉田村と遠田とおだ西野にしの村・中津山なかつやま村三村の用水としている。「登米郡史」によれば、吉田村は東から張出す山によって南北に二分され、南部は平筒沼などにより、北部は善王寺ぜんのうじ(上筒沼)を用水源とし、平筒沼は「水深密林に蔽はれ、凄滄の気に打たるる感あり」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の平筒沼の言及

【米山[町]】より

…人口1万1793(1995)。迫(はさま)川下流域の水田地帯に位置し,東部の丘陵地には平筒(びようどう)沼がある。集落の多くは江戸時代の新田開発によるもので,水害に悩まされ続けたが,明治末期の北上川改修工事や迫川直川化工事によって,1000ha以上に及ぶ遊水池の開墾が可能となり,現在では県下有数の穀倉地帯となっている。…

※「平筒沼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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